中島園「とよか」

埼玉県入間市の金子台地の一角、根岸に位置する中島園は、江戸時代末期に茶づくりを始めた草分け茶園の一つです。現在は16代目中島克典さんが茶栽培、製造に勤しんでおり、平成21年度には全国茶品評会で農林水産大臣賞を受賞しました。
「とよか」は狭山茶業研究所で開発し、1976年に登録された比較的古い品種です。玉露用品種として開発されたものの、狭山では玉露生産があまり行われていなかったために、姿を消しつつある品種です。絶滅危惧種と言ってもよいこの「とよか」を、中島園では大切に守り育てています。
玉露用に開発されたことでもわかるように、「とよか」はうまみが強く、渋みも感じます。色はきれいな緑色で、やや青臭さの残る香りが特徴です。温かいお茶として、食後やお三時にいただいても良いですし、水出し冷茶にして緑香を楽しんでも素敵です。米国バイヤーの大のお気に入りです。